札幌のM&A市場動向-最新のトレンドを解説
札幌のM&A市場は近年活発化しており、多くの企業が成長や後継者難の解決策としてM&Aを活用しています。弊社母体のFUJITA税理士法人でも中小企業のM&A(事業承継を含む)のご相談が明確に増えてきています。
この記事では、最新の札幌M&A市場動向について解説します。
市場の背景
近年、経済状況の変化や人口減少による労働力不足、事業承継問題など、企業が抱える課題が多様化しています。これに対処するために、札幌を含む北海道全体でM&Aが活発に行われています。中小企業を中心に、M&Aを活用してビジネス拡大や効率化、新たな価値創造を目指しています。
最新の市場動向
1.事業承継を目的としたM&A
事業承継が難しい中小企業が増えている中、M&Aが事業継続の手段として注目されています。例えば、A社が札幌市内で老舗のB社を買収し、そのブランド力と顧客基盤を活かすことで、新たな事業展開を始めました。
また、近年は企業内に後継者となる人材がいない、息子がいても意欲・能力等により会社を継ぎたがらないケースも多く、M&Aが有効な選択肢となっています。
2.シナジー効果を狙ったM&A
企業同士の補完関係を活かし、業務効率や市場競争力の向上を目指すM&Aも多く行われています。例として、札幌のC社が同業のD社を買収し、双方の技術力を組み合わせることで新たな製品開発に成功しました。
また、現場力はあるが経営者としての適性が不足している方が、中堅企業の傘下に入り、財務・資金繰りを含む経営面の苦労から解放され、業績を伸ばしているケースもあります。
3.成長分野への進出を目指したM&A
札幌市内に拠点を持つE社が、IT関連企業のF社を買収。これにより、新たな市場への参入を図り、事業ポートフォリオの多様化を実現しました。
今後の市場見通し
これは日本全体に言えることですが、経営者の高齢化に伴い、札幌のM&A市場は今後より一層の活発化が予想されます。
また、株式譲渡における税制面でのメリットも大きく、今後は札幌・北海道でも若い経営者の出口戦略としてIPOではなくM&Aが選ばれることが多くなっていくと予想されます。
札幌における公的M&A支援機関
札幌において無料で利用できる公的機関のM&Aサービスとして、以下のようなものがあります。
1.北海道事業承継・引継ぎ支援センター(札幌商工会議所)
札幌市及び札幌商工会議所が運営するサービスで、相談員が在籍しており、M&Aの相談を無料で行うことができます。
https://www.hokkaido-jigyoshokei.jp/
2.事業承継マッチング支援(日本政策金融公庫)
国が100%の株式を所有する、公的な金融機関である日本政策金融公庫が運営するサービスです。
事業を譲り渡したい方と事業を譲り受けたい方をつなぐ、無料のマッチングサービスです。
https://www.jfc.go.jp/n/finance/jigyosyokei/matching/
まとめ
札幌のM&A市場は活況を呈しており、事業承継やシナジー効果、成長分野への進出を目指す企業が増えています。今後も地域活性化や環境問題への対応を目指す企業がM&Aを通じて連携を深めることで、札幌市内の企業が更なる成長を遂げることが期待されます。
これらの情報を踏まえ、札幌のM&A市場動向を理解し、適切な戦略を立てることで、成功への道を切り開くことができるでしょう。